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執筆者の写真立命館大学 丹後村おこし活動チーム

【11月4日-5日 訪丹】


こんにちは!

11月4日に里山ウォークを行う事ができました!懸念していた雨や虫、熊の遭遇もなく無事に帰って来られてほっとしています。ですが一難去ってまた一難。最近は冷え込みでメンバーの風邪も流行っている様ですので、体調に気を付けつつ頑張っていきます。

さて、本来なら今回の訪丹で実施した脱穀、雪囲いについてもお話しするところですが、今回はまだチーム内と心の中に留めておきたいことがある様です。

というわけで里山ウォークだけで一本書かせて頂ける事になりました。

余裕がありますので少し里山ウォークを振り返っていきます。

🟣が僕たちがいつも泊まらせて頂いている知の部屋、そこから🟢まで車で移動し🟡沿いに山を巡りました。経路距離約2.5km、最高標高468m、折り返し地点の「大清水」を流れる湧水源地を目的地とするコースです。経路は地形や植生の観察、植物の採取をしたり、先導頂いた地元の方(御年80歳の方ですが誰よりも速く歩かれる)にお話を伺ったりしながら巡りました。

ここまでで訂正すべきことがあります。僕は「里山ウォーク」という言葉を使っていますが、あれは断じて"ウォーク“ではありません。事前に話を聞いていたメンバーは気付いていたとは思いますが、ここにいる皆様が「里山ウォーク」という言葉を聞くだけで想像するイメージとはかけ離れているということを先に断っておきます。良い表現をいろいろ考えてみましたが、一言で表せる様なものならわざわざこんなブログを書いていないと思って辞めました。

"里山ウォーク“の行程自体は片道1時間時間程度の短いものでしたし傾斜も一般的な山と大きく差がある訳でもありません。(※個人の意見です)ただ同程度の山を登るときより大幅に疲れを感じました。違いは障害物の多さにあります。

道(とされている)はクマザサやススキ、倒木で行く手を阻まれており、また一歩足を踏み出せば鋭い棘をもつひっつき虫(ヌスビトと呼ばれている)が靴の中まで入ってきてしつこい攻撃を繰り返します。

クマザサは生命力が非常に強いことで知られています。山間地域はある一定の標高を超えると、環境の厳しさに対応した植物しか生き残れません。地下茎で繋がって繁殖し、厳しい環境ではより固く強く茎を伸ばすという特性を併せ持つクマザサにはうってつけの環境です。

これは丹後ではないですが、僕が以前登った山で見つけた「笹岩」の写真です。岩の上にも生えてくる笹の姿に人は感動し、こうして崇められたのでしょう。

昔の方々はクマザサに邪魔されながらも、その硬さを活かして茅葺きに用いることで、自然と共生してきました。生活圏都市でクマザサという"邪魔者“が生えてくれば直ちに取り除かれるでしょう。しかし里山ではクマザサは茅葺きに必要な"パートナー“です。(しかし現在では工業の発達により茅葺きは衰退してしまいました。もしかすると、かつて管理されていた植生が今手入れされなくなった結果あのハードな山道になっているのやもしれません。もしそうであれば僕たちが見たあの風景は、先人の苦労の上から重ねられた衰退の現れとなります。道の様子は僕たちの目に儚く映り、棘の攻撃は痛みを増し、行程は更に辛いものへと置き変わるでしょう)

今回はそんな里山ウォークで自然の厳しさを痛感した僕たちでした。

今回もこのブログを読んで下さった皆様、ごきげんよう。

文責:服部

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